ケロイド(切除)

傷跡やニキビ跡、水ぼうそう跡、手術跡などが次第に赤く盛り上がってできるケロイドを、形成外科手術で切除することにより目立たなくさせることができます。

Doctor's Voice
ケロイドとは、手術やケガの跡が赤く腫れあがったりした腫瘍のような症状をいいます。ケロイドは、時にはかゆみや痛みを伴ったり、安易に切除すると肥大化するのもあります。保存的な治療としては、ステロイドの注入、ステロイドテープが主流です。ケロイドの部分や程度、発生時期によって治療法が異なりますが、ケロイドは本人の体質が大きく関係していて、いくら予防してもできる人にはできてしまうため、治療には細心の注意を必要とします。ケロイドの治療には、確かな形成外科の技術と知識が必要です。当クリニックでは、カウンセリングで実際に状態を拝見した上で的確なアドバイスをいたします。「ケロイド」でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

治療方法
まず局所麻酔を行います。ケロイドの周囲をわずかに残して切除して、回りの皮膚を縫い寄せます。特別な方法で内側からこまかく縫って再発を予防します。
(ケロイド全体を一度に切除すると再発、あるいは増悪する可能性があるのでこの方法をとっています。)
痛みは?
局所麻酔を行なう時に、一瞬チクッと感じる程度の痛みがありますが、手術中はほとんど痛みを感じません。
手術時間は?
ケロイドの大きさにもよりますが、約30~40分で終了します。
治療経過
手術後10日目前後で抜糸をします。それまでの間は、なるべくぬらさないようにしてください。特に手術後2~3日は出血しやすい状態ですので、ガーゼを貼ります。その後は自己消毒して清潔にしてください。
ケロイドは抜糸後の治療が大切で、抜糸すれば治療が終わるわけではありません。たとえば、傷に緊張がかからないようにテープを貼ったり、内服治療をしたり、場合によってはステロイドテープやステロイド注射などの併用療法を必要とします。
- 手術当日
- ・メイク
・洗顔
・洗髪 - 翌日
- ・シャワー
(患部を濡らさないよう注意) - 2・3日後
- ・入浴
・傷の状態チェックのための通院 - 7〜10日後
- ・抜糸のための通院
- ・術後の経過を診せていただくための通院
通院は?
3日後に傷の状態のチェック、10日後に抜糸のための通院が必要になります。
腫れ・痛みは?
あまり腫れることはありませんが、内出血のため赤あざや青あざができることがあります。内出血は1~2週間でおさまってきます。術後2~3日間ほど多少の痛みが出ますが、痛み止めや化膿止めの内服薬のお薬で楽になります。
傷跡は?
ケロイドの程度にもよりますが、また新たに傷をつくるわけですから、その傷あとが落ち着くまで半年以上かかります。ケロイドの内側で切除しますので、傷が増えることはありません。傷あとの治療は気長に根気よく続けることが大切です。